October 4th, 2018

Design, Lifestyle

猫と散歩

Journalist

TAKASHI KATO

最近我が家の愛猫がベランダに出たがることが多くなった。しかも朝の6時から窓辺に行き、普段はなかないのにニャアニャアと外に出してくれと催促をする。

猫だから犬のように外を散歩したい訳ではないだろうし、外に出たがる理由はなんだかいまいち分からない。

塀に囲まれたベランダとはいえ、屋外だし、コンクリートの床は掃除をしても汚れている。自慢の白いフワ毛が汚れてしまうし、悪さをする虫がついたら大変だ。

そこで猫用のリード付きむみハーネスとアウトドア用のマットをネットショップで手配した。普段首輪をしていないから、最初こそいやがったが、これを付けると外に出られることが分かったのか、しばらくすると進んでつけるようになった。

愛猫の体重は6キロくらい。ハーネスはLサイズを購入したが、フワフワの体毛もあってか、細い首輪は毛の中に埋もれ、少し食い込んでいる。だけど苦しそうでもいやがるそぶりもないので大丈夫そうだ。

愛猫はベランダに出ると前脚をのばしノビをして、ゴロゴロ喉をならしながら毛繕いを始める。ひとしきりお仕事をしたら転がって、それにも満足するとお腹を上に寝てしまうことも。

そんな時間を一時間ほど過ごしたら、自分から部屋の中に入って行く。その間飼い主は愛猫の日向ぼっこにつき合っている。仕事がら部屋にいることが多いので、飼い主的にも気分転換になって愛猫の付き合いはそんなに悪いものではない。

そうしていつも思うのが、もう少し気のきいたハーネスやマットが世の中にはないものかということ。ネットショップやショップでいろいろみたのだが、そこそこの機能性とそこそこのデザインのものしか世の中にはないようだ。猫だから犬のように毎日散歩ということもないかもしれないけど、インスタグラムの猫たちをみると、ベランダをお散歩する猫たちも少なくない。

最近は気の利いた猫アイテム探しにネットサーフィンをする日々である。

加藤孝司 / かとう たかし

ジャーナリスト。東京浅草生まれ。デザイン、クラフト、アートなどを横断的に探求、執筆。雑誌やウェブなどへの寄稿をはじめ、2005年よりはじめたweblog『FORM_story of design』では、デザイン、建築、映画や哲学など、独自の視点から幅広く論考中。ウェブマガジン「ensemble」の編集長もつとめる。休日は愛猫ジャスパー(ブリティッシュショートヘアの男の子)とともにすごすことを楽しみにしている。

https://ensemble-magazine.com/